横須賀基督教社会館長の警告 

問題は何か。
考えず、
惑わず、
疑わず、
命令に服するのみ。
楽なんです。依存ですから。
しかし、なんと愚かだったのか。
私は、90歳になって初めて、戦争を語らなければならないと思いました。
(以上:阿部志郎「信念に、生きるー隷属から自立へ」燦葉出版社、2018.)

全体主義の社会では、上司の命令に絶対服従していれば楽で幸福なのかもしれませんね。自分で考え、いろいろ惑い苦しみ、なんでも鵜呑みにしないで自分で判断するのは、とてもとても大変なことです。

北朝鮮から大型ミサイルが発射され、ウクライナのニュースに固唾をのみ、台湾の人々の平和と安全を祈る毎日で、全体主義下に生きる人々と民主主義体制下で暮らしているわれらとでは、人としてそれほど大きな差はないのかもしれません。

今、社会福祉思想の碩学であられるキリスト者の今の時代に潜む「危うさ」への警告を、心静かにかみしめることが必要なのではないでしょうか。どんなにつらくとも、自己決定しなければならないということが、いかに大切なのかを学びましょう。

社会医療ニュースVol.48 No.559 2022年2月15日