病院DXは全員スマホから
愛媛県四国中央市の社会医療法人石川記念会HITO病院著『iPhoneでできる病院DX』マイナビが、好評発売中です。職員のほとんどがスマートフォンで職員間の円滑なコミュニケーションを獲得し、情報共有、情報交換、報告・連絡そして各種相談やミーティング業務を実施しています。もちろん業務マニュアルの電子化、オンライン研修、遠隔診療、医師のリモートワークも実現しています。圧巻は第6章の「日本初iPhoneカルテがもたらすもの」です。
第8章の「最先端デジタルとAIで患者の健康を支える」では、患者の排尿タイミングの察知、AI活用の脳梗塞診断、患者転倒・転落のリスクをAIで予想、装着型サイボーグでリハビリ支援、歩行の評価と見守りへ、検診結果の送付を紙からデータに移行、デジタルヘルスケアのよろず相談所を開設、となっています。
「メディカルスタッフが本来業務に専念できる時間を増やすことで、医療の質の向上を目指すとともに、病院の新しい働き方改革にもつながると考えています」と書いてあります。病院DXのパーパスは、働き方改革への方策のひとつであり、DXを活用しない限り「ムリ」なのです。ではどうやればよいのか?
「病院DXを円滑に進めるには、組織のトップが改革の意識を持ち、変革の意思をスタッフに示すのが一番です」「DXとは、単なるデジタル化ではありません。デジタル化によって病院のワークフローを見直すことで、今までの業務が劇的に変わります」「こうした変化に対して組織のトップが前向きになっていない、あるいは部下に任せて放置してしまうような姿勢では、DXはなかなか進んでいかないのではないでしょうか」。
理事長の石川賀代先生の正鵠を射る言葉です。ここまでの紹介で十分だと思いますが、読みやすく、わかりやすく、とても参考になる本ですので、手にとっていただきたいです。
2面に医師の働き方改革には、病院DXが不可欠と書きましたが、わたしの情報源はほとんどHITO病院です。毎年何度かお邪魔させていただき、HITO病院DXが進化する段階を垣間見させていただきました。
その結果、病院DXはリーダーシップと専門チームのメンバーシップの結晶だと確信しました。
社会医療ニュース Vol.48 No.563 2022年6月15日