ハイブリッドでの講演会

11月にはいってから大学院の講義も対面方式で再開されましたし、毎週どこかで週1回程度講演をしています。Zoomだけ、Zoomとリアルのハイブリッド、完全にリアルだけという体験を重ねていますが、リアルはとても楽しいです。参加者にはご迷惑かもしれませんが、リアルに反応していただけるのはありがたいです。時節柄、感染症対策下の個人の疲労や組織の傷み具合に応じて、個々人の精神状態の改善や組織の再編などのテーマで話すことが多いため、どうしても参加いただいている方々の琴線に触ふれてしまいそうになります。ただはっきりわかるのは、この20カ月目のパンデミックで医療従事者や介護保険事業者の皆様は、すごくお疲れです。

何もできませんが、リスペクトを胸にコミュニケーションを再構築することが最優先ではないのか?いわずもがな、言わなくてもわかるだろう、黙って働けばいいのだ、などという態度を示す人の部下は、本当に苦しんでいるのでは?コミュニケーションは上司が相手の立場を最大限尊重して、いろいろなチャンネルを利用して働きかけること。リスペクトが伝わればコミュニケーションが円滑になることなどを話しているだけです。

「話すことが変わってきましたね」と言われることも多くなりましたが、わたしの思いを話しているだけで、特殊な情報源があるわけでもないし、特別な才能も優れた知見もあるわけでもないことだけは確かです。それでも、人々に感謝を伝え、時に励まし、エールを送り、リスペクトしていますので、どうか心が折れることなく生きてください。差別せず同じ船の乗員だと確認し、相違点より一致点を探す努力を、そして分断より連帯を選び続けてほしいだけです。それが、医療や介護マネジメントの基本のキの字だと信じているからでもあります。

病気や障がい、あるいは体力的に働けない高齢者は沢山いますが、働こうと思えば働ける人も沢山います。年金生活者が安全を願い健康に留意しながら心穏やかに生活できることは幸福なことです。思い込みでもいいので高齢者はリスペクトされる存在として努力しましょう。1人暮らしでもいい、なんとなく寂しくてもいいのです。ただ、普通にリスペクトし合えないと辛いですね。ミュージックを聴きながら楽しいクリスマスを過ごしましょう。

社会医療ニュース Vol.47 No.557 2021年12月15日