モラトリアム期の曲
作曲家の都倉俊一さんが第23代文化庁長官に就任され、職員の皆様の前で「人の心に届く芸術を担う若者を育てていかないといけない。日本を世界一の文化立国にする」と呼び掛けていたという記事をみました。
そうだよなーと感心し、とても懐かしい気分にもなりました。「どうにもとまらない」「ひと夏の経験」「ペッパー警部」「UFO」「あずさ2号」。深夜放送から流れてくる、あの日あの時の曲。
大げさにいうと「何をどうして生きればよいのか?」と勝手に悩み苦しんでいた時代の音楽だ、とわたしには感じられるのです。「歌は世につれ世は歌につれ」とはうまいことをいうものだと思います。人それぞれに歌があり好みがあり人生があるのと同じように、物事のとらえ方や美醜感覚に違いがあるのは当然ですが、それぞれが文化の担い手であるということを認めあえることが重要なのではないでしょうか。文化庁にエールを。
社会医療ニュースVol.47 No.549 2021年4月15日