世界は危険水域に達した

最近の関心事はAI、NATOとロシアの直接衝突の懸念、そして米大統領選の行方で、生成AIに毎日のように壁打ちしています。NATOとロシアの緊張関係の高まりは、危険水域に達しているとしか考えられません。

現在、北米2か国と欧州30か国の計32国が加入しているNATOは、陸路でウクライナおよびロシア・ベラルーシと国境を接する国が8か国あります。80年間戦争に巻き込まれていない島国育ちには、その恐怖感は理解できていません。ロシアがウクライナとの戦線を拡大し、NATOと直接衝突する可能性は否定できないのです。ドイツや英国、スウェーデンなどの国々もロシアとの戦争を想定した備えを訴えています。

平和は希望的観測では達成できないし、絶えず正義が勝利するわけでもありません。公然と「第3次世界大戦の危機」を公言する世界の政治家も少なくありません。その上、ヨーロッパで頼りにされているドイツ経済は、高インフレが続く中で景気後退の傾向が顕著です。フランスは原発再稼働と省エネで、何とか冬を乗り切りましたが、先行きに不安があります。イギリスのGDPは、マイナスに転じたてから回復していません。

全てをプーチンの戦争のせいにすることは可能ですが、ロシアの経済は成長しているといわれると、なんだか「ウクライナ疲れ」を強調する各国の極右政党の主張にも耳を貸さないといけませんね。考えはじめると、怒りの感情が沸き上がってきますし、廃墟と化した瓦礫の山は正視するに忍びないです。

社会医療ニュース Vol.50 No.586 2024年5月15日