運転手さんの働き方改革

トラック運転手の残業時間の上限が4月1日から設けられたことにたいして、新聞やテレビで盛んに報道されていました。「国民生活に多大な影響がある」みたいな報道ですが、これまでが変だったとは考えられないのでしょうね。荷物が指定された時間帯で届き、不在であれば再配達され、連絡は24時間365日可能で荷物がどこを移動しているのか追跡できるは確かに便利です。

それがトラック運転手の長時間労働の一因ならば、改善すればよいだけです。24時間営業の飲食店やコンビニエンスストアは、ある国よりない国が圧倒的に多いのです。仕組みは誰かが創ったものなので、時代に合わなくなれば変更すればいいだけなのだ、と私は考えます。医師の働き方改革も同様です。

ドイツ商店は、日曜祝祭日閉店が原則です。アウトバーンは、トラックの走行が日祝日禁止です。広々としたサービスエリアに30カ国以上のトラックが400台以上駐車しているのをみたことがあります。2010年7月からドイツ政府は、7~8月の土曜日に主要なアウトバーンでのトラック走行の禁止を追加しました。夏季休暇の期間は自家用車の利用が増えるため、トラックの交通を制限することで渋滞の緩和が狙いですが、深夜の通行や、生鮮食料品を積んだトラックは規制対象から除外されています。

また、欧州では大型車のCO2排出量についても規制が強化されています。2030年以降に新車として販売されるトラックやバスなどのCO2排出量を2019年比で現行の30%減から45%減に厳格化し、2035年以降は65%減、2040年以降は90%減とする規制を提案しているのです。

時代は変わり、仕組みも変化し、人の考え方も行動も変わります。むしろ変わらないものの方が少ないのではないでしょうか。新しもの好きの私としては、変わらないことの方が不思議なのですが、良く考えてみると変わって欲しくないこともあります。

働き方が変われば、人の生き方が変わるのでしょう。それが共に生きられる社会になって欲しいのです。

社会医療ニュースVol.50 No.585 2024年4月15日